今を生きる

今を生きるとは、映画のタイトルのようですが、人生における最も大切なテーマであり、実践しにくいことでもあります。

能力開発の実践的なセミナーに参加すると必ずといっていいほど最初にセミナー参加にあたっての約束ごとがあります。

参加者に必ず次のような決意を促します。

『積極的に参加してください。』

『プログラムに参画してください。』

『決して傍観者にはならないでください。』

『客観的に眺めていないでください。』などです。

実践的なセミナーに参加することを決断した時点で積極的に参加することは当たりまえだとは考えますが、実際に参加してみると、プログラムに対して身構える、本気になれない、他人ごとのように眺めている、冷めている自分がいるのです。確かに身体は動いています。

しかし、心は別のところに存在するのです。

それを見てとったトレーナーは、「本気で参加してください。」と注意するのです。

最初に自ら約束していますから、トレーナー発言に対して拒むことはできません。

これらのプログラムは仮想的空間に作られた、非現実的な体験学習の機会ではありますが、実生活での態度、考え方、行動様式などの全てが出てきます。

活動では、極端な(実生活ではありえないような)選択や行動を強いられるわけですから当然です。

また、今まで気付かなかったような潜在的な能力を垣間見たりします。

すなわち、今までできないと自分で考えていた制限的なパラダイム(枠組み)を打壊すことができたりするのです。

『積極的に参加する』ための奥義は、『今』に集中することです

私たちがコントロール(制御)出来ることは、『今、現在』の瞬間である。ということです。

考えてみてください、過去をコントロールできますか、すなわち変えることができますか。

未来をコントロールできますか。

ある人は言うでしょう、未来は変えられる。

しかし、今コントロールできるのは、未来ではなく『今』だけであることに気付いてください。

『今』の延長線上に『未来』があり、『今』という時間が経過した後に『過去』ができるのです。

もう一度、言います。私たちがコントロールできるのは『今』だけです

今に対して本気で集中するのです。

聖徳太子は、歴史的に抹殺されつつあります。

すなわち、存在しなかったというのが通説になりそうなのです。

その聖徳太子の逸話に『同時に何人もの人の話を聞くことができた。』というものがあります。

しかし、人間が同時にできることは複数ではなく、一時にできることは一つしかない。
という脳の特性から考えると、聖徳太子のばあい、脳の使い方、切替がとても速かったと推測できます。

それぞれの人の話に耳を傾け、情報を入手して、処理する、次の人の話へ移る。
という脳の処理速度が非常に速かったのでこれらのことができたのだと考えるのが妥当です。

でも、聖徳太子であっても『今』にできたことは、一つだけだったと力説したいのです。

『今』にこだわる理由は他にもあります。

現代人に増えている精神的な病にも関係するからです。

過去の経験が『トラウマ』になっている。
などとよく言われています。

また、将来に対する不安に押しつぶされそうです。
などとも・・・。

なぜこのような精神的な病に苛まれるのか。

それには、以下の理由が考えられます。

  • コントロールできない、変えることができない領域に対して集中するから。
  • 脳の機能では処理できない不確定な領域で無理やりに解答を出させようとするから。

私たちの脳は、スーパーコンピューターに喩えられることがありますが、コンピューターとは、何らかの情報を入力して、計算処理を行い、解答を出力することです。

私たちの脳に不確定な情報を入力して、どのような解答が導き出されるのでしょうか。

それも私たちの能力をはるかに超えた過去をコントロールすることや実際に起こるかどうかもわからない未来のことについてです。

私の脳でそれらのことをおこなうならば、解答が導き出されるかわりに、脳自体がオーバーヒートして湯気が出てくるでしょう。

知恵熱というべきでしょうか。

悪くすれば、胃潰瘍になったり、うつ状態になったりするでしょう。

幻聴や幻覚、はたまた統合失調症(分裂症)に発展するかもしれません。

解決方法は、『今を生きる』ことです。

いろいろなことに対して精神を分散させずに、与えられた事柄に対してのみ集中するのです。

今やるべきことだけを徹底的にやり通すのです。

将来に対する不安は、誰にでも多かれ少なかれあるものです。

安心してもらいたいことは、たくさんの問題が同時にやってくることはありません。

やはり一つ一つやってくるのです。

問題がきてから一つずつ対処しても遅くはありません。

同時に来たように見えても、問題の細分化を行なうことにより解決することができます。

しかし、将来くることが分かっている問題については事前に対処することが大切になります。

決して放っておかないで処理してください。

そのために有効な方法は、優先順位をつけて作業することです。

作業を効率的に進める方法として、一定の時間については電話にでないことや打合せを入れないで集中してできる環境を作り出すようにすることです。

時間を有効に使うためには、優先順位よりも大切なことがあります。

それについては、別の機会に説明することにします。

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